STEP01 カード1号を作ってみよう
カノン:じゃあ始めようか。
勝男(かつお)くん:そうだね、カノンねーちゃん。
じゃあ、まず、どうするんだ?
カノン:そうだね、まずは、色々と下準備をしてきたからね。
まずは、私と勝男くん二人の顔のイラストだよ。
もう色塗りも終わってしまっているんだけど、このコーナーを始めるのに顔が無いと不便だからあらかじめ作っておいたわ。
これで、私と勝男くんのどっちががしゃべっているかが解るようになるでしょ。
勝男:なるほど。
次は?
カノン:次はね、別に無くても良いんだけど、一応、審判、レフェリーがいた方が様になると思って私のイラストも用意したわ。
これは下書きね。
素材の所にある、白いデコレーションフォトフレームに入れて使おうと思っているわ。
勝男:ふーん、無くても良いんだ?
カノン:ルールに支障はでないわね。
でも、いろいろイラストとかあった方が楽しいでしょ?
だから、作者のよったろーさんに作ってもらったの。
それで、色をつけるとこんな感じかな?
勝男:おぉ……。
カノン:さてと、準備作業はこれくらいにして、本題に入りましょうか。
勝男:本題?
カノン:そう、本題。
まずは、カード1号を作る事よ。
勝男:カード1号?
カノン:そう。
オリジナルカードゲーム【HANA39】で使うカードのベースとなる最初の1枚のカードよ。
このカード1号を元に、様々なカードを1枚1枚作っていって、最終的には最低でも敵味方のカードの合計が78枚以上出来て、やっとゲームとして遊べるようになるわ。
勝男:うわっ、先が長そうな話だな。
カノン:そうよ。
長い作業になると思うわ。
でも、千里の道もまずは最初の第一歩から。
それが、このカード1号になるのよ。
勝男:な、なるほど……。
カノン:よったろーさんは【HANA39】は実際にゲームを作る練習用にと思っているみたいね。
複雑なルールは殆ど、取り払って、比較的単純なルールだけで、試作品として作ってみるみたいよ。
それで、完成したら、実際に遊んでみて、ゲームとして成立してたら、次のステップで、ルールを複雑にしたオリジナルカードゲームを作るつもりみたい。
だから、【HANA39】は練習用ゲームみたいね。
勝男:なるほどね〜。
カノン:かなり忙しい人なので、ローテーションを組んで作業をしているの。
このオリジナルカードゲーム企画もローテーションに組み込まれていて、6週間のローテーションで2回続けて回ってくるらしいわ。
他の4週間は別の作業をしているみたいね。
それに、このローテーションも予定が変更されたりして、変わる可能性もあるわね。
作業予定変更は結構な確率であるみたいだからね。
勝男:ふーん、忙しいんだ?
カノン:色々詰め込み過ぎなのよね。
私も人の事言えないけど、その内倒れちゃうんじゃないかと思っているわ。
倒れちゃったらいろんな人に迷惑がかかるから、ペースを考えて作業を進めないとね。
勝男:そだね。
カノン:雑談はここまで、本題に入りましょう。
カード1号のキャラクターはすでによったろーさんがデザインして下さっているわ。
女の子のキャラクターで、名前は【ウェイ】ね。
勝男:名前っているの?
カノン:もちろん、いるわよ。
カードに名前が無かったり、番号や記号で呼ばれていたら味気ないものになるでしょ?
更に言えば、ゲームの中に世界観を持たせるために一枚一枚のキャラクターにイメージストーリーを含ませると幅が出来ると思うわよ。
勝男:へー。
カノン:【ウェイ】ちゃんには、三つの名前が別に用意されているわ。
右目が変わる【ウェイライト】
左目が変わる【ウェイレフト】
両目が変わる【ウェイセンタ】
の三つね。
今回はカード1号という事で、全てのカードを作る必要はないので、【ウェイライト】を作ります。
下書きだとこれになるわね。
勝男:ボーイッシュだね。
カノン:そうだね。
まずは、これに色を塗らないといけないわね。
モノクロ(グレー)画像より、カラーの方が良いでしょ?
勝男:そうだね。
カノン:色を塗るとこうなります。
勝男:おぉ〜。
カノン:イラストが一枚出来たね。
勝男:完成だね。
カノン:まだまだ。
今度はこれをカードに加工していかないといけないわ。
これはオリジナルカードゲームを作っているんだからね。
このままじゃただのイラストよ。
勝男:そっか。
カノン:そうそう。
作業は続くよ。
次はイラストを貼る為の元カードを用意します。
勝男:元カード?
カノン:このカードゲームはトランプにイラストやゲーム情報が書かれた紙を貼って、作る事になっているの。
印刷に回すと高いから、持っている素材だけを使った手作りゲームってことね。
勝男:貧乏臭っ。
カノン:ノンノン、贅沢は敵よ。
お金が有れば良いというものじゃないわ。
お金がたくさんあっても人生を楽しめない人もいれば、お金が無くても楽しみ方を知っている人もいるのよ。
お金はとても大切だけど、それだけじゃないのよ。
それに、出来る事だけでゲームを作って行く事が楽しいんじゃない。
勝男くんはゲームを少しずつ作っていくという楽しみも味わえるのよ。
もっと作る過程を楽しみましょ。
勝男:な、なるほど。
カノン:横道にそれたけど、よったろーさんが用意してくれたトランプは二種類あるわ。
普通のサイズのトランプとビッグサイズのトランプね。
複雑なゲームになれば、ビッグサイズのトランプを使った方が良いかも知れないけど、今回のゲームは細かいルールを省いた簡単なゲームになるから、普通サイズのトランプを使いましょう。
簡単なルールのイラストや、ゲーム情報を普通サイズのカードに入れられるようにならないと到底カードゲームなんてできっこないからね。
では、実際に作ってみましょう。
イラスト、そして、ゲーム情報になる、1〜6までのサイコロ(6面ダイス)の目とサイコロのポイントが書かれたものを一枚のトランプに入るように大きさを調整していれます。
入れてみた結果がこれです。
次に、これを印刷して、切り取り、一枚のトランプに糊付けしてみましょう。
上手くいくかな?
出来たものがこれになります。
最初はこんな感じですね。
徐々にスキルアップしていきましょう。
お疲れ様でした。
カード1号のできあがりです。
勝男:おぉ〜。
STEP02 別のカード(5枚)を作ってみよう
カノン:じゃあ、今度はこの応用でカード2号から6号までの5枚のカードを作っていきます。
勝男:お、新しいカードが増えるんだね。
カノン:そういう事。
でも作業自体はステップ01での作業を5回繰り返すだけだからあまり意味がないので、このステップ02では、カードの特性を説明して行くことにするわね。
勝男:特性?
カノン:そう、特性。
この【HANA39】はルールをかなり単純化しているけど、それだと、サイコロで出た目のポイントをただ、削っていくだけの面白味の無い引き算ゴッコのゲームになってしまうの。
それだと、さすがに、カードゲームの意味が無くなってしまうので、カード毎に特殊能力が使えるのよ。
勝男:おぉ、すげー。
カノン:ステップ01で作った【ウェイライト】にも特殊能力は用意されているのよ。
勝男:へー、どんな?
カノン:【相手プレイヤーから攻撃を受けた時、攻撃するカードが初めてだった場合のみ、サイコロを振り、奇数が出たら、1つ攻防値を他の目に移動する事が出来る。】というものよ。
勝男:よくわかんないな?
カノン:簡単に言うと、相手プレイヤーからの最初の攻撃の時、ダメージを与えるカードが【ウェイライト】だった場合、サイコロを振って、その目が奇数だったら、自由に【ウェイライト】の攻防値を移動出来るということ。
例えば、3の目が1、4の目が4だったとすると、取り替えて、3の目が4、4の目が1に出来るということ。
カードが墓地に送られそうになるのを防ぐ防御系の特殊能力になるわね。
勝男:ふーん、他にもあるの?
カノン:残念ながら、【ウェイライト】は役職が【ポーンカード】なので、1つの特殊能力しかないわ。
他にも二つ以上の特殊能力を持つ【ナイトカード】、【ポーンカード】を召喚出来る【ジェネラルカード】、ボスカードになる【エンペラーカード】、【クイーンカード】、【キングカード】があるけど、まだ、序盤なので、このステップ02で増える五枚のカードも【ポーンカード】になるわね。
勝男:何だ、ザコカードか。
カノン:そんなことはないわ。
【ポーンカード】でも強力な特殊能力はあるし、使い方によっては他の役職のカードを倒すことだって出来る。
必要の無いカードは無いのよ。
勝男:なるほど。
カノン:じゃあ、他のカードも紹介するわね。
勝男:よろしく。
カノン:カード2号はウサギ型の獣人カード、【ラビーニャ】よ。
勝男:【ラビーニャ】ちゃんか。
可愛らしいな。
カノン:このカードの特殊能力は【神速】ね。
勝男:どんな能力なんだ?
カノン:なんと、続けて二回攻撃出来るのよ。
勝男:おぉ、すげぇ。
カノン:だけど、その後、一回お休みしなくてはいけないのよね。
【うさぎとかめ】の絵本にもあるけど、急ぎすぎても途中で休んだら、亀さんに追い抜かれてしまうかも知れないわね。
時と場合を考えて使わないといけないカードね。
特殊能力は別に使わなくても良いのよ。
状況を考えて、使う時と使わない時を考えて使用してね。
勝男:深いなぁ。
カノン:そうそう。
カード3号は吸血鬼型カード【ブラン・D】ね。
特殊能力の【ポイズン】は強力な能力よ。
勝男:どんな能力なんだ?
カノン:攻撃を仕掛ける前に、サイコロの目を指定するのよ。
外れたらそのカードのままの攻撃だけど、カードに書かれたダメージに1ポイント足してダメージを与えるのよ。
解毒されない限り、防御ターンが回ってくる度に無条件で1ポイントずつ減ってしまうわ。
ただし、一枚のカードに一回しか使えないけどね。
勝男:こえー。
カノン:カード4号は技の達人、【ガテン仙人】ね。
このカードは攻撃前に数字を指定して見事当たるとその目の攻防値に3ポイント足したダメージを与える事が出来るわ。
まさに【奥義】よね。
勝男:ひょえーおっかねー、強そうなカードだな。
カノン:カード5号はイロモノ系カード【へるわんちゃん】ね。
勝男:不細工な犬だなぁ。
カノン:【へるわんちゃん】の能力は威嚇よ。6が出たら相手のカードの好きな攻防値から1引く事が出来るわ。
それに見ての通り、1〜5の目も攻防値があるから、必ず攻撃がヒットする厄介なカードでもあるわ。
勝男:ほんとだ。
カノン:最後にカード6号はお姉さん系カード【ミエナイ】ね。
勝男:うわぁ、エッチな感じだなぁ。
カノン:吟ちゃんったら、こんなエッチなカードも考えていたのね。
後で問い詰めなくちゃ。
勝男:カノンねーちゃん、男はみんなエッチだぜ。
カノン:勝男くんも?
勝男:お、オレは、ジェントルマンだし、女に何か興味ないし……
カノン:本当に?(じー…)
勝男:ほ、ホントだって。
ほ、ほら、カノンねーちゃん、このカードの特性は?
カノン:何だか誤魔化されちゃった感じだけど、まぁ、良いか。
このカードは強制的に特殊能力が発動するわ。
なんと、このカードに対する最初の一撃は無効になるの。
つまり、一回分、防御を得する事になるわ。
勝男:あぁ、だから【ミエナイ】って名前なんだ。
カノン:そういう事。
さぁ、これで、六枚カードが揃ったから、次のステップでは実際に遊んで見ることが出来るようになったわ。
勝男:やったー。
カノン:お疲れ様でした。
ステップ02はこれで、終わりです。